(左から、伊瀬茉莉也さん、花澤香菜さん、浪川大輔さん、宮野真守さん) |
―アニメ化が決まった時の感想をお聞かせください。
アニメ化と聞いたときに、長いお話でもありますし「どうやってアニメにするんだろう?」と思ったのと「映像的にどこまで『ZETMAN』の過激な部分や、残酷な部分が表現できるのだろうか?」とビックリしました。
僕も「『ZETMAN』をどのように映像化するのか?」という興味が凄く沸きました。
桂先生の漫画で青春時代を過ごしてきた僕としては桂先生の作品に出演できるということが凄く嬉しかったです。
「ZETMAN」のアニメ化を知ったのはマネージャーが「面白い作品がアニメ化するんだよ」と教えくれて、テープオーディションを受けさせて頂いたのがきっかけでした。
漫画を読ませて頂いて人間関係が緻密に描かれていて「これがアニメになるとどうなるのか?」と楽しみにしていました。
父が毎週ヤングジャンプを買っているので、私も「ZETMAN」は読んでいたのですが、アニメ化の話を聞いたときは「ついに!」と思いました。
内容の難しさや重さがどこまでアニメで表現されていくのか?というところに一読者として興味と期待でいっぱいです。
―演じられての印象は?
先生がシナリオのスタッフとしても参加されているということなんですけども、アニメならではのシナリオのつなぎ方をしているので、アニメオリジナルの部分も出てきます。
実際に演じてみて、「ZETMAN」の持つ、生きるとか正義といった気持ちが滲み出るような部分をアニメで表現できたらいいなと思っていて、そういった意味では凄く大変な作品だなという印象があります。
「ZETMAN」はそれぞれの正義というものを細かく描いていて、ジンの持つ正義があれば全然違う方向性で高雅の正義もあって、そこに関わってくる人物たちのそれぞれの思惑もあって、それが物語を複雑にしていったりと、それぞれの思いを物凄く大事にしている作品です。
原作では子供時代にどういうことがあって、どういう生活をしてきたからそういう正義感を抱くことになったのかということが事細かに描かれています。アニメではそういうところを凝縮してエンタテイメントにしている分、描かれていない部分も多いのですが、確かにそれぞれが持つ正義感がそれぞれ違った色で描かれています。
その中でも僕は高雅の正義は面白いなと思っていて、高雅を演じるのが凄く楽しいです。彼の純粋な正義への憧れがアニメでも出せればと思って演じているのですが、
意外と正義馬鹿な感じは初登場から滲み出ていたり
するので、そこは皆さんにも感じてもらえるのではないかな
と思います。
一話一話が本当に凝縮されているので無駄なシーンがひとつもない感じです。
自分が登場するシーンに本当に集中して、そこで何が出せるかを考えながら演じています。
お兄ちゃんとの関係がやっぱりポイントになってくると思いますが、色々厳しいことを小葉から言ったりしますけど、
小葉もお兄ちゃんの正義感を受け継いでいるところも
あったりするので、その辺りのシーンも出てくるのかな?と
楽しみにしています。
私が演じる田中花子は第4話から登場するキャラクターで、
男勝りで物怖じせず堂々としているのですが、
女性らしい部分もしっかりと持っている女の子です。
ジンと出会って影響を与えていくキーポイントになる
キャラクターということで、
私自身もこの「ZETMAN」の
花子を演じることに凄く賭けていて意気込みは十分あります。
リアリティのあるお芝居をしていきたいなと心がけています。
―気になるキャラクターは?
磯野家3兄弟じゃないですかね(笑)。
確かに磯野家3兄弟は知らない人でもそのワードを見ただけで「なんだろう?」って喰いつきますよね。
蟹と海老蔵と舟。気になりますね。
あと、アニメ化に先立ちまして先生自ら名前の無かった科学者3人に
アゴ、ヒゲ、フトシとちゃんと名前が付きました。
私は高雅が気になります。
高雅が正義感を自信を持って皆に発表するときにやっぱり皆ざわざわするんですよね。
映像の中のVIPたちがざわざわするんですけど、
アフレコ現場のVIPたちもかなりざわざわしてました(笑)。
爽やかで素敵だなと思いました。
私は花子の目線で見ているからかも知れないのですが、やはりジンが凄く気になる存在ですね。
ジンと高雅って同じ正義を掲げていても、純粋な正義を追い求めるが故に歪んでいく高雅と、最初から色々と背負っていながらも明るい正義を見出していくジンとの対称的な二人が好きです。
俺、小葉が好きです!(一同笑)
なんでちょっと便乗した感じになってるんですか?
俺、桂先生の描く女の子がめっちゃ好きなんですよ。
女の子がめっちゃ可愛いじゃないですか。
ちょっとギリギリなエッチ感がたまらないよね。
そうなんですよ!
上手く言葉で表現できないんですけど、あのプリッと感!
ズバリじゃないか!(一同笑)
結構表現できてましたね(笑)
僕の青春時代だったので、最高です。
―アニメ化に向けての意気込みをお願いいたします。
「ZETMAN」は時系列のある作品で“何をしてこうなった”という動機や理由が必ずあるので、ギュッと詰め込まれたシリーズ構成の中、キャラクターの生きてきた足跡を背負いながら演じて、それを見ている人にちゃんと伝えていかないといけないと思っています。
「ZETMAN」という計算し尽くされた作品をアニメ化する際には、どうしても表現が難しい部分もあるのですが、見えないところも生きているということをちゃんと意識しながら演じていけたらと思います。
最後まで駆け抜けるような作品になると思いますが、皆様には楽しんで見ていただけたら嬉しいです。頑張ります。
桂先生と浪川さんと3人で取材をさせて頂いた時に桂先生が「メディア化をするつもりがなく描いていた」とおっしゃっていたのが印象的で、だから長編な大河ドラマになっていますし、だからこそひとりひとりのパーソナルな部分を細かく描いている作品が「ZETMAN」なんだなというのを「なるほどな」と納得しました。
併せておっしゃっていたのが、「やはりエンターテイメントを作る」ということを仰っていて、桂先生自身がシナリオの打ち合わせに入って、エンターテイメントとしてこの「ZETMAN」の世界観をギュっと濃縮させて面白いものを見せるという意気込みを感じました。
スタッフ陣や制作陣が物凄く愛情を注いで作っているので、僕ができるのはその中で高雅をどう魅力的に生きるか?というところに限ると思うので、高雅のピュアすぎる正義感が滲み出せたらと良いなと思っています。
4話までアフレコは終わっているのですが、展開が凄いので飽きないんですよね。
なので色々な人に見ていただける作品だと思いますので、ぜひご覧になってください。
先生をはじめ、スタッフ・キャストの全員が「ZETMAN」に対して高い志を持って作っている作品ですので、見てくださる皆さんにその熱さや作品の魅力が伝わるように頑張ります。
ぜひ応援してください。よろしくお願いします。